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 Sweets Please第2回番外編講習会
               ( 2009年1月8日 ) のご報告



 
Sweets Please第2回番外編講習会は
 「 サロン ・ ド ・ テ ・ スリジエ 」 の和泉光一シェフに
 お願いしていたのですが、シェフからのご提案で
 「 新春にふさわしい楽しいサプライズ講習会にしましょう。
 とにかく全て僕に任せて下さい!」 と言う言葉に
 すべてをお任せした私自身、
 お客様同様ドキドキの気持ちのまま迎えた講習会でした。


 そして、朝、シェフがいらした時に隣に立っていらしたのは
 和菓子職人さんで、実の弟さんの和泉 英喜さん!
 和泉シェフが考えて下さったサプライズは
 「 ふるや古賀音庵 」 の工場長であると共に
 渋谷の東急東横店では
 「 創り人 英喜 」 のお店を出されている、
 和泉 英喜さんとの兄弟お2人による講習会だったのでした。
 


 
和泉シェフ曰く、
 「 最初で最後の今日限りの兄弟コラボ講習会

 
その言葉を聞いただけで、
 そんな素敵な講習会をSweets Pleaseでして頂いていいの?と
 私の心臓はバクバク!!


 今回のキーワードは 「 原点と地(元) 」
 毎年、ゆとりのある1年にしたいと思いながら、
 出来ないままでいたのを今年こそは実現したいのだそうです。
 特に今まで全力で勉強をしてきたので、
 色々素材のある中、
 短時間で色々な事が出来る、砂糖をどう使うか・・・
 これからは、根底には理論を置きながらも
 それを崩していきつつ、柔軟性を持つ事でレシピを広げていき
 カジュアルに楽しくやっていきたいと仰っています。
 

 そんな中で始まった講習会は
 まず、オリジナルショコラドリンクで皆様をお出迎え。

 その後は、いつもと全く違う方法でのメレンゲ作り。
 「今日は好きに前に出てきて見て下さっていいですよ」の言葉に
 お客様もリラックスした雰囲気でシェフの前にきての講習。
 そうこうしているうちに
 アメが炊かれて、「 呉々もやけどに気をつけて下さい 」 と
 紙の上に流されたアメを皆さんに
渡しつつ、
  「自分の使う器は自分で作って下さい。」 の言葉に

 
会場はあっという間にプチ実習会に様変わり。
 お客様の皆さんも真剣にアメを好きな形に伸ばしたものを
 紙ごとボウルの中に入れて固め、器を作っていきます。
 その出来た器をシェフが用意してきて下さった土台と引っ付けて
 アッと言うもにオンリーワンの my 器の出来上がり☆
 そこにシェフが作って下さった、
 ムラング ・ パティシエール ・ モンブラン ・  アイス ・ 
 カシスのコンフィチュール ・ クランブル ・ フランボワーズが
 形よく飾られていき、本日のデセールの完成。
 作業途中でも、お客様に
 モンブランやパティシエールを絞って頂いたり
 カスタードをほぐして頂いたりと、みんなで作ったデセールは
 一つとて同じものがない、
 お客様とシェフとのコラボメニュー!!!
 何と贅沢な講習会でしょう。
 いつの間にか自分が主宰である事を忘れて
 お客様と同じようにはしゃいでいる自分がいました。
 レシピ的には1品でしたが、シェフを身近に感じながら
 一緒に1つのデセールを仕上げていくと言う事は
 普段の講習会では味わえない事と思うと
 とても楽しく有意義な時間だったように感じた私でした。


 そんな驚きと至福のひと時が終わった後には
 いよいよ和菓子の匠の技を拝見出来る時間。
 私自身和菓子の講習会は初めてです。


 シャイだけれど、ユーモアたっぷりの英喜さんは、
 お兄さんである和泉シェフに
 「 俺は洋菓子で世界を取るから、
   お前は和菓子で日本を取れ 」 と言われて
 いつの間にかその通りの道を歩むようになったと。
 

 生まれてくるず〜っと前から脈々と続いている
 和菓子の世界は文献を調べても
 どこかの誰かが作ったと言う話が5〜6種類出てきて、
 はっきり分からないと…
 和菓子屋さんは、今、
 「完全に機械化・冷凍」と「職人」に分かれているそうですが、
 材料など粉に関してはこだわりはなく
 普通の粉である、薄力粉を使っているし、
 あまり使われなくなってきているアルミの鍋を使ったり、
 ゴムベラではなく、木べらを使うなど、
 洋菓子の世界と違う所が多々ある中、
 洋菓子の世界では常にレシピが変動しているものの、
 材料の数字をきちんと出しているのに対して
 和菓子の世界では、「塩梅〜あんばい〜」と言う言葉を使うなど
 大きな違いがあるとの事。
 和菓子作りにしても、英喜さん自身、
 生クリームは口どけがよくなるので使うものの
 触り過ぎる(いじり過ぎる)と
 洋菓子になってしまうので注意しているそうですが
 洋菓子の手法を使って
 和菓子を作りたいと思っていらっしゃる英喜さんは
 新宿高島屋のお店に関しては
 チョコ大福やオレンジやイチゴジャムを使った羊羹など
 スタイリッシュな和菓子を出されているとの事です。


 その様なお話の中、
 桜ソースをかけた、葛を使ってのプリンとどら焼き。
 どら焼きの生地をお玉?ですくい取るリズムとその技、
 そして、同じ大きさにきれいに焼かれていく流れるような所作。
 

 英喜さんも
 和泉シェフの仕事を見るのは初めてと仰っていましたが
 お兄さんである和泉シェフも
 「 今回、弟の仕事を初めて見るんです。 」と
 和菓子と洋菓子の世界の違いの話をお互いにしながら
 英喜さんの仕事を楽しそうに手伝われていたと共に、
 とても優しい眼差しで見つめていらっしゃったのが印象的でした。


 お互いに「父ちゃんは・・・」と言いながら
 和菓子屋さんをしていらっしゃる実家の話をして下さるなど
 お2人の飾らない会話のやり取りから
 兄弟2人が本当に仲がいいのが伝わってきて、
 私達までも温かくホンワカした気持ちにして頂いただけでなく
 それぞれが信頼し尊敬しあっている、とても素敵な兄弟関係を
 間近に拝見させて頂きました。


 こんなにも
 穏やかで楽しそうにのびのびとなさっている和泉シェフを
 拝見したのは初めてかも知れないと言うくらい、
 リラックスされていた和泉シェフ。


 素材や作り方を自分なりに徹底的に研究して
 自分にとても厳しい姿勢でお菓子を作っていらっしゃり、
 職人気質と言った感じの Sweets が多いと
 感じるケーキでありながら
 その中に感じる優しさがあるのは、
 まさに今日の兄弟関係から感じさせて頂いた、
 温かいホンワカした雰囲気が
 根底におありだからでは?と感じた私でした。
 
 
 そして最後は、調理台の周りに皆さんに集まって頂いての
 練りきり餡を着色しての実演へ。
 ここでも皆さんの質問に答えて下さると共に
 リクエストに応えながら
 「 時間がある限り何でも作りますよ。」 の言葉通り
 水鳥・かぐや姫・こぶとりおじいさん・あやめ・桜と
 次々に素敵な作品が出来上がっていきます。
 かぐや姫にしても、おじいさんにしても、水鳥にしても
 「 目となるゴマの置き方一つで表情が変わるんです 」 と
 実際に見せて下さり、
 改めて職人の感性を感じさせて貰いました。
 オーダーがあったものは殆ど作れるとの事で
 今まで、ミッキーマウスや箱の大きさ上、
 体育座りをしたガンダムなど、リクエストされたものは
 作れなかったものはないそうです。
 もっともっと、時間があったらと思っていたのは
 私だけではなかったと思います。
 「 和菓子の世界は、洋菓子の世界の様に派手な
 パフォーマンスがなくて地味だからなぁ 」 と
 仰っていた英喜さんですが
 どうしてどうして、英喜さんの微妙な力加減を要しての
 手から次々と出来上げる作品に、
 どんどんと引き込まれるものがありました。
 

 講習会の後は、1人1人写真を撮って、
 和泉シェフが用意して下さった
 今まで作ったピエスモンテを切り絵にしたポストカードの裏に
 お2人のツーショットサインをして頂いて、
 シェフが元旦に皆さんの為に心を込めて作ったアメ細工を
 プレゼントして下さって終了となった今回の講習会。
 

 洋と和、それぞれジャンルは違うけれど、
 兄弟がそれぞれの世界で活躍なさっていらっしゃる事自体
 とても素晴らしいし、それをお互いに認め合って
 尊敬なさっていらっしゃるのを拝見できたのはとても素敵な事。
 受けさせて頂いた私達も、
 洋菓子とは? 和菓子とは? と改めて
 その違いや共通点について考えさせて頂いたと共に
 洋と和、違ってもお菓子を作る事の楽しさを
 存分に感じさせて頂いたすごく貴重な時間でした。


 公の場としては初めての発表として
 和泉シェフはこの4月から5月に永年勤めらた、
 「 サロン ・ ド ・ テ ・ スリジエ 」 をお辞めになるとの事です。
 その後は、充電期間をしばらく取られて
 自店を立ち上げられるそうです。
 突然の重大発表に驚いた私達ですが
 新生・和泉シェフとして、又、講習会に来て頂けたら
 皆さん、嬉しいですよね☆
 

 こんなにも楽しくて素敵な講習会を企画して下さった、
 和泉シェフに心から感謝を述べたいと思います。
 そして、和菓子の技を惜しみなく見せて下さった英喜さんにも
 心からの感謝となった1日でした。

 
 何も分からないサプライズ講習会に
 申し込んで来て下さったお客様にも
 心から有難うを申し上げます。


 講習会の作品は、こちらをご覧ください

 
  







 





 
















 
 



 



普通の主婦が始めたスイーツ好きのための講習会「スィーツプリーズ」